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マッチザハッチの釣り方
 
〜マッチ・ザ・ハッチの釣り方〜
 

マッチ・ザ・ハッチとは…

フライフィッシングはトラウトが本来補食している餌、そのものを毛バリで似せて作成したもので釣る遊びです。

餌釣りの方がよく使うミミズ。これらを捕食しているのをストマック(トラウトの胃の中)から見たことがありません。
逆に言えば餌釣りで使う川虫である、キンパクなどは理にかなった釣りといえます。


またフライで釣ったトラウトはフライという趣向(ゲーム性の高さ)からキャッチ&リリース(釣った魚を逃がす行為)することが多いため、一度釣られたトラウトは臆病になり本物の水性昆虫を補食するのもためらう姿が見られます。

このときミッジング(フライのサイズを極端に小さくした釣り)で釣る釣り方もマッチザハッチとは言えなくなります。

つまり、その時、その場所で流れている水性昆虫を捕食されている昆虫を判断して釣るフライの釣り方をマッチザハッチと定義できます。

それでは時期と私が通う河川などから狙い方をみていきましょう。


■早春期

解禁した早期、最近は3月1日から解禁を迎える川が多くなりました。

以前より20日近くも解禁が早くなったためまだまだ水性昆虫のハッチ(水性昆虫が羽化した状態)するには非常に早い時期です。

この時期はユスリカなど極少の水生昆虫のハッチしか見れないため フライサイズはハッチに合わせてミッジサイズになってきます。
ミッジサイズとは定義はありませんがフライフックにして#20〜#30番ほどの極小サイズのハリを指します。


またフライフィッシングではライズ狙いの釣り方が多くなります。ライズを狙うのはドライフライの釣りとなります。
ドライフライでの釣り方はフライにトラウトが飛び出しますので非常に楽しい釣り方の一つです。

またライズを狙うのはライズをする魚は食い気があるからです。食い気のある魚を狙うことで釣果が出ます。

特に早春は水温が低く、放流された魚もなかなか動かず口を使ってくれませんが、ライズしている魚はやる気マンマンだからこちらもやる気マンマン♪

ミッジングで使うハリに合わせてテイペットサイズも8X〜10Xとなります。
リーダーは同じく7x程度でしょう。そこにテイペット8Xサイズを足していき先のほうに小さいフライを繋ぎます。

パターンはユスリカピューパに合わせたCDCユスリカピューパがメイン

 
C.D.Cユスリカピューパ  


早春の場合は朝夕のまずめ時間よりも気温、水温共に上昇する10時前後がユスリカのハッチの始まりとなりライズが見られます。

群馬県渡良瀬川の早春、この時間帯になりますとライズ待ちしていたフライマンが所々でフライをロッドからはずし振り始めます。遠くで”始まったよ〜”みたいな合図。

渡良瀬での釣りの場合、プールでのライズ狙いが多くなります。
ゆったりとした流れですがヨレはいくつも重なりあいドラグが直ぐに掛かるのでとても難しい釣りとなります。

スレも出てくるとテイペットも見破るためフライから送り込むようにします。
この釣りでもっとも大切なのはドリフト(フライの流し方)となります。

フライにはテイペット+リーダー+フライラインと水力抵抗がだんだん大きく太くならラインが付いていますので水の流れによってこれらのラインが引っ張られ、フライも不自然な動きをします。

当然ラインに引っ張られたフライは水面を引きずられますから”さざ波”が発生します。
この状態を”ドラグ”といいます。

ドラグが掛かると、水面下から見ているトラウトからするとフライはフライのみでなく”さざ並み付き”で、虫には見えないでしょう。このドラグを回避するテクニックが必須となってきます。

マッチ・ザ・ハッチの釣りではフライ選択も重要ですがドリフトにこそ注意をするべきです。


■最盛期

4月〜6月一杯まで様々な水生昆虫がハッチを始めるとフライパターンも合わせてベストがパンパンになるほどたくさん持ちます。
関東の河川ならでは大体似たような状態が確認されるようです。


まずフタバコカゲロウ(黄色の小さな水性昆虫)の大量のハッチが見られます。
 
フタバカゲロウのC.D.Cのパターン  

これに合わせてマエグロフタオカゲロウ、オオクママダラカゲロウなどの大型のカゲロウのハッチがあるとトラウトの活性もあがりライズが派手になり釣れるチャンスが多くなります。
マエグロヒメフタオカゲロウ




時期にも依存しますが)その後、アカマダラカゲロウのハッチが多くなります。
ヨシノマダラ、エラブタマダラのハッチも目立ち、一斉にハッチが起きるとマッチザハッチの釣りも難しくなります。

トラウトによっては偏食傾向が見られますので流れている水性昆虫と実際に捕食されている昆虫が違う場合があるためです。
これがマスキングハッチと呼ばれます。


これはキャッチ&リリース区間で見られたヤマメのストマック。

こういった特殊な釣り場ではよく見られるそうですが完全な偏食です。全てシャック(抜け殻)のみです。


日光湯川などでは有名なオドリバエ。
最盛期になればほとんどこのフライ1本でライズ取りが可能と言えるほど強いフライです。

逆に一本釣ったときにストマックポンプを使って画像のように実際に捕食されている水性昆虫を確定できれば使うフライは決められる訳です。

 
 
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